ophelia-tubaki

あらすじ

世間が俄かに騒がしくなる2月14日。例にも漏れず、梓も想い人である安室へ渡すチョコレートを準備していた。千載一遇のチャンスを得た梓だったが、素直に渡すことは出来ず、『本当は、私の分なんですからね！』 一言添えてチョコレートを渡した。それでも、安室はそれを嬉しそうに、美味しそうに頬張った。自然と降りてきた沈黙に2人の距離が縮まって、梓の唇に熱を残した……梓は2人の距離がぐっと近づいたことに喜んだ。しかし、翌日から安室の態度がよそよそしくなってしまった。 その態度に梓が胸を痛めていた2月末。探偵を兼業する安室に毛利探偵事務所を経由して一件の依頼が舞い込んだ。依頼主は会社社長とその息子の2人。脅迫状に困った2人は、犯人の特定と護衛を安室に依頼した。依頼を引き受けた安室が二人を見送ろうとしていた時、「あずちゃん！」社長の息子が梓そそう呼んだ。梓とこの息子は幼馴染だった。懐かしさもあって、２人の距離は縮まっていく。逆に、梓と安室の距離はどんどん離れていく。 そんな中、爆破事件が起こる。意図せず巻き込まれた梓は崩壊する建物にひとり取り残された。安室がとった行動は…… そして、迎える3月14日……